わき小児科医院

 

 

きりん通信

 

きりん通信 第2号 平成23年6月1日


ごあいさつ

みなさんこんにちは、院長の脇です。去る5月で開業2年を迎えました。はたして地域にお住まいの皆さんの信頼を得られているのか、どのように診療をすすめていくのか、実はまだ手探り状態でやっています。その一方で、この医院がある下平良の交差点はとても風の通り道になっているらしく、毎日風に吹かれ通勤し、青空と緑の濃い山を見られる生活をとても楽しく感じています。さて3月の大地震は大きな災害をもたらしましたが、当院でも少しでもお役に立てればと思い募金箱を設置いたしました。皆さまのご協力で5月末までに30,135円を日本赤十字社を通じて送っております。ここで改めて皆さまにお礼を申し上げます。
院長 脇 千明

 

下平良の交差点の花壇

 

医学の豆知識

子どもに見られるカビの病気

(1)鷲口創 主に赤ちゃんにみられる病気です。赤ちゃんのおロの中、とくに頬の内側に白いものがくっついてきますが、こすってもとれません。赤ちゃんは痛くもかゆくもないようですが、放置するとどんどんひろがります。カビのお薬を飲んで治療します。同時に赤ちゃんが口にする乳首やコップの消毒をきちんとする必要があります。哺乳瓶の洗浄や消毒を再度確認してみてください。
(2)真菌性おむつ皮膚炎 これもあかちゃんのおむつの中に見られる皮膚炎です。おむつの中はどうしても、湿気が多くむれむれの状態になりがちです。よくおむつかぶれができる場所ですが、おむつかぶれと思って湿疹に使う薬を塗っていると、どんどん悪くなることがあります。よく見ると、普通のおむつかぶれと違って、一面が赤くならずに、赤い皮膚炎が、ぱらぱらと島状にばらまかれているように見えます。そういうときは、この真菌性のおむつ皮膚炎です。通常の薬では悪化しますので、カビ用の塗り薬に切り替えないと治りません。
(3)真菌性指間部皮膚炎 いわずと知れた「水虫」です。こどもは靴下が大嫌いで、すぐにはだしで走りまわっていますので、あまり多くないのですが、見つけたら、きちんとした対応が必要です。塗り薬はもちろんですが、爪まで白くなっているであれば飲み薬も必要です。意外と家族内の誰かに「水虫」がいる場合が多いので、一緒に治療することが大切です。

 

薬局のコーナー

~子供のお薬の飲ませ方~

一般的な例をいくつか挙げます
  ・薬を水で練って、お団子にしてロの中に入れる
  ・薬をジュースや食べ物に混ぜる
  ・薬をスポイトでピュッと一気に飲ませる
などなど…

味の濃いもの(アイスや練乳)と混ぜると苦みが抑えられるのでおススメです。
※その他詳細は薬剤師にご相談下さい。

康仁薬局廿日市中央店
     管理薬剤師 川邊 腎伺

 

スタッフの一押し

宮島口にあるイタリアン・レストランのポリポが今回のおススメです。
石釜で焼いたピザが売りの店で、中でも4種のチーズのピザは絶品でした。
写真はスズキのお料理ですが、魚介類をふんだんに使ったお料理もおすすめです。

 

 
食中毒について

(1)食中毒の種類
一般には食中毒=細菌の混入というイメージですが、正確には、
(1)毒素によるものと、(2)感染によるものの2つに大きく分けられます。
(1)の毒素によるものでは、有名なところではフグ毒による麻痺や、きのこの毒素によるもの、あるいは小説の世界で名をはせているトリカブト毒素などがあります。(2)の感染によるものが、この季節に注意が必要な細菌による食中毒になります。

(2)細菌の種類 代表的な細菌の名前をあげましょう。
(1)赤痢菌 高熱で発症し、ひどい下痢となり、重症の脱水に陥ることが多いようです。近年の発症はほとんどが東南アジアなどからの帰国者にみられます。現地での生水は口にしないことが重要です。
(2)コレラ 突然の下痢で発症します。下痢は大変ひどく、米のとぎ汁様と形容されており、みるみる脱水状態に陥ってしまいます。東南アジアの一部地域に流行がみられ、やはり海外旅行からの帰国者に見られることがあります。
(3)サルモネラ菌 チフスが有名ですが、頻度としては圧倒的にチフスではないサルモネラ菌の感染症が多いようです。発熱・嘔吐・下痢・腹痛といった症状が汚染された食べ物を食べて半日~1日くらいで見られます。どこにでもいる菌ですので、食中毒を起こす代表選手です。
(4)キャンピロバクター やはり発熱・腹痛・嘔吐・下痢がみられますが、血便が出てくることが多いようです。原因となる食材の8割は鶏肉のからみがあり、食べて2~5日くらいで症状が出てきます。大半は生肉・不十分な加熱や肉の取り扱いが不注意だったことが原因になります。
(5)病原性大腸菌 大半は血便を伴わない食中毒の症状(発熱・腹痛・下痢・嘔吐)で発症していますが、一部にO-157を代表とする出血性大腸菌感染症がみられます。これはこれらの菌がべ口毒素という成分を産生するために起きます。
さらに一部の患者は腎不全をおこし尿毒症を発症し、死に至る場合もあります。
実は家畜の2割には出血性腸炎を起こす大腸菌をもっているといわれていますので、ときに患者の大量発生をみます。とくにO-157は少量の菌で発症しますので、有名です。くれぐれも生肉の摂取や調理の取り扱い、焼き加減に注意しましょう。
6)この他に、ブドウ球菌毒素によるもの、ノロウイルス、腸炎ビブリオなど多数の微生物が食中毒に関わることが知られています。